午前四時起きのライターズハイ

ライトノベル作家 神崎紫電のブログです(`・ω・´)ゞ

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  では、神崎式小説作法第一回の講義を始めます。神崎式小説作法の講義を進めてくれる二人のキャラクターを紹介します。



新人くん:\(*^▽^*)ノ「オッス、オイラ新人くん。18歳フリーターで、ライトノベルの新人賞で作家デビューするために講師ザキやんに師事するんだ。夢は1000万部売ってアニメ化して美女はべらせて左うちわの生活送ることだ。よろしくな」

ザキやん:(^0^)「僕はザキやん。講師をつとめるよ。よろしく」

新人くん:Σ( ̄△ ̄;)「(短ッ。なんかもっと自分のこと語ればいいのに)」

ザキやん:(^0^)「第一回は、これから神埼式小説作法を進めていく上で常に頭の片隅に置いておいて欲しいことを簡単に語るよ。それは『神崎式小説作法を絶対してはいけないと言うことなんだ』」


○神崎の創作方法を絶対視してはいけない。なぜだろう?


新人くん:( ̄□ ̄;)「いきなりそれって……こんなコーナー自分から作っておいて。自信ないのザキやん?」

ザキやん:(^0^)「いや、それが違うんだ新人くん」

ザキやん:(^0^)「たとえば小説家を志したはいいものの、みんな最初は右も左もわからない。だから登竜門と呼ばれているディーン・クーンツの『ベストセラー小説の書き方』などを読んで藁にもすがる思いでその本の内容を余さず記憶しようとするよね? その人が真剣に作家になりたいと考えていればいるほどその傾向は強いんじゃないかな?」

新人くん:( ̄^ ̄) 「そだね、そりゃみんな必死だもん」

ザキやん:(^0^)「最初のウチは全然それで問題ないんだけど、やがてこれらの段階を離れなければならないんだ。『守破離(しゅはり)』とも言うよね?
 最初はただひたすら守る段階、次にそれらを破る段階、そして最後に最初の教えから離れて自由にいろんな情報を摂取していく段階。

ザキやん:(^0^)「ではなぜ守破離が必要なのだろうか? 一緒に考えてみようか」


○物語の根っこと全体を見渡して書く必要性。「どんなベストセラー作家も書き方はそれぞれ」


ザキやん:(^0^)「新人くん、ちょっと考えてみて欲しいんだ。ライトノベルで言えば、ラブコメ作家とハードSF作家が同じ方法論、小説作法で物語を作っているだろうか? 
 僕は、小説作法とは大きな木のようなものだと思ってるんだ。あまりにも大きくてとても個人で全体像を把握できる物じゃない。いや、正確にはできるかもしれないけれど、大くの作家さんは自分が長年培ってきた小説作法を外に公開しようと思わないから全体像の把握を困難にしている、というべきなのかな。
 
ザキやん:(^0^)「だから現状では、個人個人が『自分の小説作法』で小説業界に対して自分の作品を問うていくしかない。ラブコメ作家は自分の切り口、自分の小説作法を持っているし、ハードSF作家も自分の切り口、自分の小説作法で作品を世に問うている。
 たとえば、こうした作家さんたちが自分の半生を通して体得した小説作法を余さず詰め込んで一冊の小説作法の本にしたとしよう。
 それは大変役に立つものだと思うけど、だがよく考えてみて欲しい。それら一冊一冊は小説作法という木全体から見ると、根っこの先っちょの一つにしか過ぎないものであり、それ一冊で木全体が見えるようになるものではないんだ。そしてここが小説作法を他人に教える難しさに繋がるんだけど、小説作法に絶対的正解というものは存在しないし、読者を喜ばせる方法は必ずしも一つではない

新人くん:ε- ( ̄、 ̄A) 「ん~、難しいけど、なんとなく言ってることわかる気がする」

ザキやん:(^0^)「いいよ、ゆっくりでいいから理解していって! 新人くんがこれからやらなければならないのは、根っこを凝視することではなくて、小説作法という木全体を見渡そうとする努力なんだ。それがさっき言った『破』と『離』に繋がってくる。
 拡大ボタン(虫眼鏡+)、縮小ボタン(虫眼鏡-)をイメージして欲しい。拡大ボタンを押せば押すほど、『見たい物』が大きくなっていくけど、全体像を把握する能力はどんどん失われていくよね?
 心理学の実験では、人間は自分の見たい物しか見ないし、聞きたいことしか聞かないとても利己的な生き物だという実験結果があるんだ。
 それら、自分にとって心地良い物、体系的な物を破壊してこそ作家としての継続的な成長が望めると僕は思うんだ」

新人くん:ヾ(・ω・o) ォィォィ「難しくなってきたよ。オイラにもわかるようにもう一度言って」

ザキやん:(^0^)「じゃあもう一度言うよ。神崎の創作方法を絶対視しちゃ駄目だ。『だけどこれは神崎式の創作作法に限らず、すべての小説作法に言えること』なんだ。
 小説作法は誰が教えたものでも――そう、たとえディーン・クーンツだろうがスティーブン・キングだろうが『絶対視』してはいけない。
 クーンツは外国の作家さんだし、そもそもライトノベル作家じゃないよね? ライトノベルに代入しても使える知識はたくさんあるけど、もしかしたらそうじゃない知識もいくつかあるかもしれない。
 もし『破って』『離れる』段階を理解せずに『守る』ことに終始してしまうと、新しい知識に触れても『いや、クーンツはこう言っていたから』という先入観が邪魔して有益な知識の吸収を阻害してしまうかもしれない。もし新人くんがこれから小説家を目指すのなら『自分で必要な知識を取捨選択する能力を持ちつつ、こだわりなく何でも受け入れる能力』をもって欲しいんだ。
 なぜならあらゆる小説作法というのは、大きな木のほんの枝分かれしたうちの根っこの一本なのだから。『そういう考え方もあるかもしれない』というスタイルでいれば、破っていく段階で大きく躊躇したりはしないと思うんだ。そしていろんな知識を吸収・合成してそこから自分のスタイルを作り出したり、全体像を把握しようとあがいてみることは物書きとして継続的に成長する上で決して無駄にはならないと僕は思う」

新人くん:( ・_・;)「にゃるほど~。でもオイラ、まったくの素人だから最初はザキやんの言うこと信じていいんだよね?」

ザキやん:(^0^)「もち!」

ザキやん:(^0^)「僕自身、『マージナル』という処女作のシリーズを書いているときは必死だったんで視野が狭くなっていて、おかげでやってはいけないあらゆる失敗をしている。(この記事を書いている段階ではアナウンスできていないけど)いま、ガガガ文庫、電撃文庫で用意している新シリーズ以降は、手前味噌かもしれないけれど、正直作品としてはずっとすっきりしていて面白いと思うし、僕は自分の作家としての遍歴を『マージナル以前、マージナル以後』の二つに分けても良いとさえ思っている。それだけ、作家としては物の見方が劇的に変わったよ。それでも、僕もまだ、自分が自覚できていないバイアスにまだまだかかっているはずだけどね。知れば知るほど『この道に終わりはない』という言葉を痛感する」

新人くん:( ̄ー ̄?)「バイアス?」

ザキやん:(^0^)「長くなるのでそれは別の項で説明しようか」


○自己決定予言をしない


ザキやん:(^0^)「ところで新人くん、僕は一応『第一回ガガガ文庫小説大賞の大賞』を受賞してるわけなんだけど、その時の作品応募総数は1275作品。これを聞いてどう思う?」

新人くん:( ̄ω ̄;)「正直途方もない数字なんで聞くだけで気が滅入る……」

新人くん:( ( (__|||) ) ) 「駄目だ死のう! 考えてたら鬱になってきた!」

ザキやん:∑(´□`;) !!「ちょ、待っ!」

ザキやん:(^▽^;)「ねぇ新人くん、君は、僕をどういう人物だと思う? 高学歴で頭の回転が早くて、子供の頃から小説家になるために生まれてきた人間だと思う?」

新人くん:(´・ω・`;)「うん……」

ザキやん:(^0^)「僕は高卒で、通っていた高校は中の下、高校の時一度受けた全国模試では、平均どころか下から数えた方がずっと早かった。IQは具体的数字は知らないけど、かなり低いだろう。一言で言うと『落ちこぼれ』であり、すべての点で並以下だよ。
 さて、どうして僕はこんな誇れもしない知識を君に教えるんだろうか?」

新人くん:( ̄ω ̄;)「自虐ネタとか?」

ザキやん:(^0^)「違う。僕はこれからライトノベル作家になりたいと思うすべての作家志望者に言いたいのは『自己決定予言をしないで欲しいということ』なんだ。「あいつは天才だ」、「自分は頭が悪いから」、「自分は○○をやっていないから」。こういう意見、色々なところで聞くんだけど、これらのことに共通していることってなんだと思う?」

新人くん:(´・ω・`;)「う~ん………………わからない」

ザキやん:(^0^)「答えを言おう。すべてそのあとに『だから自分はできなくても仕方がない』という言葉が入るんだ。あいつは天才だ(だから自分はできなくても仕方がない)、自分は頭が悪いから(だから自分はできなくても仕方がない)、自分は○○をやっていないから(だから自分はできなくても仕方がない)」

ザキやん:(^0^)「これを心理学では『自己決定予言』といって、これはすべてのライトノベル作家志望が陥りがちな、そしてもっともやってはいけないことだと僕は思う」

ザキやん:(^0^)「人間は大抵自分の思うとおりの人間になると言われている。病気のことばかり考えると本当に病気になってしまうし、失敗のことばかりを考えると本当に失敗してしまう。上記の(だから自分はできなくても仕方がない)は、『自分は小説家になれないという自己暗示をかけているに等しい』んだ」

ザキやん:(^0^)「ソースはメモっておかなかったので失念したのだけど、オリンピックの水泳、100m走、アーチェリー(だったかな)などの多数の部門のメダリストが口を揃えて『ここまで来ると、個々人の選手の実力差はほとんどなくて、最後にメダルを取れるか取れないかという一線は、どこまで自分の勝利をイメージできるか』であると言っている。
 僕はネットを徘徊していて五人くらいのメダリストが似たようなことを言っていたのを見つけた。それぞれ違った分野、部門でこれだけ言っていることが似ているのは本当に偶然だけですまされることなのだろうか?」

ザキやん:(^0^)「人間の肉体って精神に支配されているところが多いのを新人くんは知ってる? 深い催眠が掛かった状態の人間に「これは焼けた鉄の棒です」といって肌に冷たい棒を押し当てると、肌は水ぶくれが出来て火傷のような状態になってしまうんだ。そしてさっきも言ったように、一年中病気にならないかと不安になってふさぎ込んでいると、本当に病気になってしまう。『病は気から』とも言うね。もう一度聞くよ? これらすべて、本当にただの偶然なのだろうか?」

ザキやん:(^0^)「僕の発言に五分の利(ごぶのり)があると思ってくれた人は、これから絶対にネガティブな自己決定予言をしないで欲しい。それらは『作家にならないための最も近道な方法』なんだ。
 重要なことなのでもう一度言わせて。
 なぜ僕がこんな経歴を開示したのか考えて欲しい。僕自身、もっと学生時代真面目に勉強しておくんだったと後悔しているし、このことを指摘されて笑われたらとても恥ずかしい。
 でも僕の履歴を開示することで、誰もが努力と継続、そして信念によって夢を叶えられると信じて欲しかったんだ。
 絶対に、ネガティブな自己決定予言はしないで欲しい。なぜなら、「だから自分は出来なくても仕方がない」と自分に暗示を掛けることで本当に君は作家になれなくなってしまうからだ。これはこれから神崎式小説作法を学んでいくすべての人に伝えたいとても重要なことなんだ」

ザキやん:(⌒~⌒ι)「……わかったかな?」

新人くん:ヾ(@⌒ー⌒@)ノ「了解。柔軟に考えて絶対視しない。ネガティブな自己決定予言をしない――だね」

ザキやん:(ノ´▽`)ノ 「OK! Good! よく理解してる。ごめん長くなっちゃったね。じゃあ第一回はこの辺で終わろうか。
 以降はお知らせです。僕が書く小説作法の記事は、僕が考える重要度によって『★』の数を増減させていきます。小説家になりたいけど時間がない人は『★★★★★』の小説作法の記事だけを拾い読みしていってね」

新人くん&ザキやん:~~~ヾ(^∇^)~~~ヾ(^∇^)「まったね~」

○『あなたが「できる」と思おうと「できない」と思おうとどちらも正しい』ヘンリー・フォード
○己自身を低く評価するものは、他人からも低く評価される――ウィリアム・ハズリット
○諸君が天性の才能に恵まれているなら、勤勉がそれをさらに高めるだろう。もし恵まれていないとしても、勤勉がそれに取って代わるだろう。(サミュエル・スマイルズ)

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(2011/07/08)
神崎 紫電

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顔のアップ(正面)ライトノベル小説家。 第一回小学館ライトノベル大賞ガガガ文庫部門大賞受賞者。 お仕事用メールアドレスm1911nmgsr45(★)gmail.com(現在多忙につき新規のお仕事お断りしております)

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